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そろばんの歴史

そろばんの原形は4〜5000年前、メソポタミヤ地方で生まれ、人類の歴史において重要な役割を果たしてきました。1570年代、中国で発明されたそろばんが日本へ伝わってきたのは、室町時代の後期〜末期の物々交換や戦による略奪が行われていた時代で、そろばんの伝来により計算の教育が始まったのですが、最初にそろばんを使い始めたのは戦いの時代の武士で、戦いに勝つ為に計算をしていたといわれています。

そして戦いが終わり平和な時代が訪れ、商業が発達し物の売り買いが盛んに行われるようになると『読み書きそろばん』は出世に欠かせない条件になり、子どもたちも寺子屋でそろばんを学ぶようになり、明治4年にできた小学校では、アラビヤ文字を用いた筆算というヨーロッパ式の数字も採用されました。

そろばんは明治の中頃までは五珠が2個、一珠が5個のそろばんが主流でしたが、十進法の普及で昭和13年には五珠が1個、一珠が4個の今と同じ形のそろばんになりました。

そして昭和30〜40年代には、そろばん黄金時代へ突入し級の取得が就職に有利とされ、そろばん人口は800万人にものぼりました。

けれど昭和50年を境に、電卓の登場によりそろばんの実務価値がなくなり、そろばん人口は減っていき消滅の危機に陥りましたが、脳科学ブームの訪れによって能力開発のツールとしてそろばんが再注目され現在に至ります。

そろばんが能力開発のツールとして活躍しているのはとても嬉しいので、今後も長く活躍していってほしいです。